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地球観測衛星の撮像モード


地球観測衛星では、様々な衛星が様々な撮像の仕方で地球を観測しています。
ここではいくつかの特徴的な撮像の仕方(撮像モード)を紹介します。

最初の例は、スナップ撮像モード(斜め撮像)です。
富士山を斜めからとった画像です。
日本一高さのある富士山の高さや側面の様子が斜めから撮像することでよくわかります。
また、頂上のお釜もそれなりの深さがあることがわかります。

※本画像は、Web表示用に圧縮加工したものです。




2つ目の例は、衛星軌道のほぼ真下を詳細にとった画像です。
モードはスナップ撮像モードです。
中心の赤い丸の部分は東京スカイツリーです。
左下が拡大図です。何本かの川に囲まれた都市部の複雑な様子がよくわかります。

※本画像は、Web表示用に圧縮加工したものです。



このようなスナップ撮像モードが基本の撮像モードですが、
このほかに、下図のような応用の撮像モードがあります。次にそれらを紹介します。




3例目はストリップ撮像モードです。
衛星の軌道にそってほぼ真下を連続して撮像するモードです。
この例は茨城から千葉にかけて40kmにもおよぶ細長い短冊状(=ストリップ)に撮像したものです。
部分部分は拡大してみるとスナップショットとおなじように撮像できていることがわかります。
北の方にはゴルフ場が見え、南の方には雲の向こうに成田空港が見えています。
湖沿いには田園地帯が広がり、高圧電線鉄塔もあります。
三陸海岸のような長い海岸線や長い線路といったものを撮像するのに有効なモードです。

※本画像は、Web表示用に圧縮加工したものです。




4例目はスキュー撮像モードです。
3例目のストリップ撮像モードと同じように長いエリアの撮像を実施するモードですが、
ストリップ撮像モードが軌道にそって撮像するのと違い、
スキュー撮像モードは軌道進行方向に対し、横方向を斜め(スキュー)に撮像します。
この例では大分県豊後高田市から熊本県宇土市にかけ、
熊本地震で著名になった布田川活断層に沿った約80kmもの撮像となっています。
衛星の軌道に沿わない領域を広範囲に撮像することのできるモードです。

※本画像は、Web表示用に圧縮加工したものです。


以上の画像はそれぞれ下記の日にASNARO-1により撮像されたものをWeb表示用に圧縮加工したものです。
1例目 2016/12/22
2例目 2015/08/05
3例目 2015/01/24
4例目 2016/04/17


(注)本記事に掲載された画像は、経済産業省の委託事業の成果を利用したものです。

ASNARO-1:http://www.jspacesystems.or.jp/project_asnaro/
画像提供:METI http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/space_industry/